とんぼの目

目の発生、これは生物がこの地球上に現れ始めた時から始まったといえます。
目のない小さな生物(単細胞生物)でさえ、光と暗闇がわかります。ミミズには目はありませんが皮膚の表面に光を感じる細胞があり、明るさのわずかな変化をとらえています。

 我々の祖先の生物がその進化の過程でものを見る能力を獲得したこと、つまり目を持ったことはとても重大なことだったのです。獲物を見つけること、また敵から逃れること、これにより海の中を支配する種になっていきました。

トンボ 初めに発生した眼は今の我々の目とは違い、トンボの目のような目だったといわれています。トンボや蝶や仮面ライダー? の目は、仮面ライダーは別として複眼と言って小さな目がたくさん集まって一つの大きな目を作っています。トンボで約2万個、蝶で1万個、ハエで千個、アリで百個位だそうです。

トンボの目を拡大してみると見事に6角形の形をした小さな目が隙間なく並んでいます。個々の目は一つで物を見るというのではなく、個々の目がそれぞれ小さな範囲の光を感じそれらが集まって大きな映像を作っています。したがって視界がとても広く動くものに素早く反応します。

近年、人工的にトンボの見る世界を作り出したり、この原理が様々なカメラ技術に応用されています。

2015年6月14日